このほど、「フォーチュン・グローバル500」企業であるフランスのヴェオリア・グループが、広州開発区で工業排ガスの回収・資源化利用によるゼロカーボンプロジェクトの契約を締結した。年間約20万トンのCO₂排出削減が見込まれている。「ダブルカーボン(カーボンピークアウト・カーボンニュートラル)」目標の下、広州開発区では外資系企業によるグリーン・低炭素産業の進出が加速している。
フランスのヴェオリア・グループと科学城集団が協力協定を締結
広州開発区とフランスのヴェオリア・グループが新たに契約を締結したゼロカーボンプロジェクトは、同区の重点企業である広州聯油能源有限公司が建設中の「聯油三期」プロジェクトと連携して実施される。同プロジェクトでは主にタイヤ製造に用いられるカーボンブラックを生産し、完成後は地域の関連産業チェーンの拡大を促進するとともに、周辺地域の熱需要を満たす見込みである。
カーボンブラックはタイヤ製造における重要な原材料であるが、その生産過程では大量の工業排ガスや廃熱が発生する。従来、これらの副産物の処理には巨額の費用が必要であり、企業は汚染対策コストを負担する一方、エネルギーの浪費や炭素排出といった課題にも直面していた。
しかし、新プロジェクトの完成によりこの状況は大きく変わる。聯油の工場敷地内に独立したCO₂回収設備を建設し、生産過程で発生する廃熱や排ガスを回収する。さらに先進的な廃熱回収システムを通じて、工業排ガスに含まれる熱エネルギーを蒸気や電力へと転換し、工業団地内の企業へ直接供給することで、「汚染処理―エネルギー回収」を一体化したモデルを構築する。
試算によると、「聯油三期」プロジェクトでは電力調達コストを電力料金より10~30%低減できる見込みである。同時に、年間約20万トンのCO₂排出削減が可能となる。これまで工業生産の過程で失われていた膨大なエネルギーを回収し、循環利用可能な高付加価値資源として活用することで、環境対策は企業のコストから生産ライン上の収益へと転換し、実質的なコスト削減と効率向上を実現する。(文 范敏玲)