9月16日、跨省送電の重点事業である「チベット・広東直流送電工事」が正式に着工した。
同プロジェクトはチベットを起点とし、雲南・広西を経由して最終的に広東に至る送電線で、総延長は約2681キロメートルに及ぶ。チベットの昌都、林芝、そして広東省の広州、深圳に合計4カ所の換流所が建設される予定である。2029年に全面運用が開始されれば、チベットからのグリーン電力がわずか9ミリ秒で粤港澳大湾区に直送されることになる。
広州市によると、同工事は2025年における同市初の「100億元規模プロジェクト」として、広州開発区・黄埔区に落地した。総投資額は約532億元に達し、完成後の年間産出額は180億元を見込む。これにより、広州には年間200億キロワット時を超えるグリーン電力が供給される計画である。
さらに、2029年の全面稼働後には、チベット東南部のクリーンエネルギー基地から粤港澳大湾区の需要中心地へ、年間430億キロワット時を超える電力が送られる予定で、これは三峡ダムの年間発電量の約半分に相当する。しかも電力は100%クリーンエネルギーであり、年間約1,200万トンの標準炭消費を代替し、二酸化炭素排出量を約3,300万トン削減できる見込みである。